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あかなめちゃん…!!(o´ω`o)

2020.07.30 Thursday | 17:23

時代小説傑作選「もののけ」読みました!

 

つい最近読んだ「ねこだまり」同様、今回は「もののけ」がテーマの時代小説のアンソロですね。

朝井まかてさんと宮部みゆきさんの時代小説が好きで選びましたが、小松エメルさん、三好昌子さん、森山茂里さん、加門七海さんは初めましてでした。

どれも良かったんですが、やはり朝井さん、宮部さんはさすがというか貫禄みたいなものを感じましたね(笑)

 

朝井さんの「ぞっこん」は供養の為に寺に集められた“筆”が語り手、という面白さ。

いわゆる付喪神的な感じなのかな?

人間がそれぞれ色んな人がいるように筆にもそれぞれあるのと、筆からみた江戸の市井の人々や、仕事への自負・矜持が面白いし、実在した人物が時折出てくるのもいい。

 

“もののけ”という言葉から想像する感じでは、加門さんと宮部さんのがやはり秀逸かな〜?

読後ぞわっとする感じの怖さだった、よくあるホラー映画のラスト「え、もしかして終わってない…!?」みたいな感じ(^^ゞ

加門さんの「虫すだく」の方は最後ちょっとなんか深読み出来ちゃったもんで特に(;^ω^)

鈴虫が怖いという棒手振商人は昔、巡礼をしていた。

ある時立ち寄った寺には季節を問わずに鳴く鈴虫がたくさんいて、その鳴き声をBGMに語る僧の話がおぞましくー

 

宮部さんの「蜆塚」は桂庵(口入屋)の米介はある日亡くなった父の碁敵だった松兵衛から不思議な話を聞く。

「同じ顔をした同じ人間が十年くらいの間をおいて、まるっきり違う名前でまるっきり違う経歴でやってくることがある」と。

そして松兵衛が病に倒れた為に紹介していた六太郎に、松兵衛は昔会ったことがあるというー

 

小松さんの「風来屋の猫」も同じ口入屋が舞台。

半年前に死んだ夫が、猫の姿でやってきて口入屋を畳めと毎日言ってくるー

 

三好さんの「韓藍の庭」は暴風雨に見舞われたとある薬種問屋の庭の普請を依頼された庭師、娘お紗代も手伝いに駆り出されていくが立ち入り禁止の離れがありそこから子供の声が聞こえる為、気になって仕方ない。

ある日鍵がかかっていなかった為庭に入ってみると無数の韓藍(鶏頭)が咲いていて、そこでお紗代は薬種問屋の若旦那と思われる青年と出会うー

この2作は怖いよりちょっともの悲しさもありつつ、感動するというか心温まるお話でした。

 

そして私が1番気に入ったのは、森山茂里さんの「椿」

老舗の書物問屋「春木屋」の娘お香は亡くなった祖母から白児(しらちご)(犬神様の弟子らしい)を始めとする“あやかし”のことを聞いて育った。

十五歳になった時、犬神様に連れられた白児が春木屋に預けられる。

すると庭の古い立派な椿の精霊や、掛け軸の裏、庭の隅にいる魍魎や小鬼たち(悪さをする訳ではない)(鳴屋(やなり)は若干迷惑かもだけど(笑))町の中にも猫又やたくさんの“あやかし”がいたことに気付く―

 

こちらのもののけは妖怪的な感じでメインで出てくるのが白児という童子の姿をした妖怪で、閣下みたいに「われは553歳じゃ」とか言いつつ(笑)お菓子やいたずらが好きで中身は子供みたいな感じ。

それなのに基本上から目線(笑)な白児が無邪気で可愛いのと話自体も面白いんだけど、なんといってもひょんなことから立ち寄った長屋でなんと!あかなめちゃんが登場してめっちゃテンション上がったの!(笑)

あかなめちゃんというのは、じめじめした所が好きな風呂や風呂桶の垢を文字通り舐めるという何の害もない妖怪で、某ドッキリGPという番組できくちのふーまくんがこれに扮してるのよ(笑)

これが、元々たれ目だから緑のパンダみたいで可愛いのさ(≧▽≦)

だから咄嗟にこのビジュが浮かんでふうまちゃんんんー♡となった次第です(単純、笑)

ま、それがなくても楽しく読めるお話でした!

どうもこちらはシリーズものらしいので読んでみようと思ったけど、図書館には無かった(;^ω^)

リクエストしてみよっかな〜?

 

そうそう、椿の花の精が出てきたので大好きな市東亮子先生の「BUD BOY」を思い出したんだけど、やはりどこかイメージ的に似てる感じがしたな、椿の花って。

まぁ市東先生の方のはちょっと闇に囚われちゃってる時だからおどろおどろしいけど、本来ならきっとこんな感じだろうし、なんていうか髪型とかのイメージの感じがね、似てる気がした。

「BUD BOY」もまた読み返そ〜っと!


北極星

2020.07.25 Saturday | 06:34

李琴峰さん「ポラリスが降り注ぐ夜」読みました。

 

多様な性的アイデンティティを持つ女たちが集う二丁目のバー「ポラリス」

ある夜の“日暮れ”から“夜明け”まで、たまたま同じ店にいた女たちの、それぞれの物語ー

 

最初の話の主人公の女の子が、バーで居合わせた他のお客さんが次の話の主人公で、また別のお話では最初の話の女の子が出会い系の掲示板で探して会った相手がメインだったり、といった繋がりが基本全部にあって。

最初のお話ではその掲示板であった人は「かりん」さんなんだけど、メインのお話では「香凛」として出てくる。

その感じは好きだな、と思った。

ただ、本の内容紹介的なのを見ると基本的に恋愛とか純愛小説〜みたいに書かれているのだけど、私は個人的にその辺はあまり重要だと感じなかった、というかどちらかと言えばセクシャルマイノリティの苦悩や葛藤、それ故の人生の物語という印象の方が残ったので。

作者が台湾の方ということで、台湾であったひまわり学生運動や中国の天安門事件のことも絡んでいて性的アイデンティティの話だけではなく、そういった歴史認識の面でもとても深く重く考えさせられた。

特に台湾や中国が舞台の時は名前とかがこちらの常用漢字ではない漢字で、フリガナがないと読めない(覚えにくいから)のにルビ振ってあるのは最初だけだし、そうするとなかなか話そのものが読みにくいというかすんなり頭に入ってこないんだよなぁ〜(^^ゞっていう所がちょっとアレだったな。

 

あと、以前やはり映画だったか小説だったか忘れちゃったんだけどセクシャルマイノリティ―を扱った話を見聞きした時に、知らなかった言葉とか意味を少し調べて多少は分かった気でいたけど、更に増えてというか細分化されてて、他国の歴史のこともそうだけど本当に知らないことが多いな、と思った。

ただ、そうやって“名前”がつくことで安心したりする人がいたりもするんだろうけど、どうなんだろう、結局そうやってカテゴライズする以上、そこからはみ出したりハマれない人は必ずまたいる訳で。

そうやって名前を付けてカテゴライズしたことでまた違和感や息苦しさを感じたりするようになるんじゃないかなってちょっと思ったんだよね。

同じレベルで語れることではないと思うけど、例えば血液型とか分類されていてこういった性格だとか定義されてて。

それは大まか当てはまってるけれど、ここは違うとかそうでもないってのは必ずあって、決めつけて欲しくないと、全員が同じじゃないしって思うじゃん。

例えば私は戸籍上?の性別と自分の性自認が一致してる異性愛者と思っているけど、常に恋愛をしていたいというか恋愛しているのが普通だとは思わないんだよね。

実際長いこと付き合ってる人は居ないし。

だからこれを読んでもしかしたらアセクシャル?もしくはグレーセクシャル?っていうのかもしれないな、とも思ったし。

ほんのちょっと前にも書いたけど「自分はさぁ変わってると人はよく言う でも犬だってそれぞれ違うよ 見ればみんな犬だけど」ってSMAPの「それじゃまた」って曲の歌詞の通りで、人間は同じに見えて誰一人として同じではなくそれぞれ違う訳じゃん。

だったら性的アイデンティティだって人の数あって当然で、それぞれ違って当たり前で、それでいい筈なんだよね。

もちろん実際問題そうではないから、悩み苦しんでいるのだろうけど。

当事者からしたらそんな軽い問題ではない、と怒られそうだけど、でもそんな風に軽く笑って言えるような、大らかなそれが当たり前の世界になったらいい訳じゃん。

多様性ってそういうことでしょ。

でも結局のところ、マイノリティとはいえある程度のカテゴライズしたらやっぱり、そこは違うだとか同じに括って欲しくないって違和感や息苦しさ生きづらさが出てくるんじゃん?
そうすると結局無限ループというか…解決しない問題な気がする。
まぁ簡単には語れないとしか言えないな。
さっき書いた漢字云々や内容抜きにしても、なかなかすんなりとは入って来ない文章で私には合わないかな?って思ったけど、ステキだなって思う表現もあったし、どのお話も、もがき苦しみながらもみんな最終的には前を向いて顔を上げてっていう感じが良かった。
お話そのものはガッツリ重さや痛さもあるけど、「深い縦穴」はとても好みのお話というか、好きな主人公でオチだった。
あと「ポラリス」の店主でもある夏子さんがメインのお話で、「水時計の雫のように、一つまた一つの夜が、ぽと、ぽとと滴り落ち、積み重なって歳月となる。記憶に全く残らないような夜もたくさんあるが、一生忘れられないような夜も数多くあった。」という表現が好き。
あ、そうそう。最後のお話で新宿特に二丁目の成り立ちについても詳しく書かれていて、それもとても興味深かった。
とにかく、色んな意味で知ることの多いお話でした。

欺瞞

2020.07.19 Sunday | 04:50

深木章子さん「欺瞞の殺意」読みました!

 

殺人犯として服役していた元弁護士が、仮釈放後にある事件関係者に送った書簡。

それが事件のすべてを根底から覆す引き金となった。

「わたしは犯人ではありません。あなたはそれを知っているはずです」―

 

深木さんは「鬼畜の家」以来2作目。

「鬼畜の家」はまぁ可もなく不可もなくって感じだったんだけど、今回はとても面白く読めました!

大部分が書簡、つまりその手紙の書き手の一方的な謎解きなので返事(反論の手紙)でそれがまったく覆ったりするんだけど、二転三転するのもいいし、程よく引っ掛かるような伏線やなんかがあったり、でも変に凝ったトリックを披露してドヤってる感じもないのがいい。

でも最後まで読むとすごくよく練られたというか、考えられてるな〜と。

あと男と女はこうまですれ違うのか…みたいなw

これ以上はネタバレしない様に書くのはムズイので書けないんだけど(^^ゞ

書簡の往復の辺りは読んでいて、本当に『ことが起こったという“事実”は1つだけど、“真実”は関わったすべての人それぞれにある』んだなぁ…ってのを感じたな、改めて。


震災と絆

2020.07.09 Thursday | 23:10

馳星周さん「少年と犬」読みました!

 

震災から半年経った仙台市で生きていく為、家族の為に犯罪に手を染めた男・和正が拾った犬「多聞」

和正にとって守り神になった多聞はある意志を秘め南へ向かおうとしていた

出会う人、出会う人をその時々で救いながら南へ向かう多聞はやがてー

 

以前やはり馳さんが書かれた犬の出てくるお話「ソウルメイト」を読んだことがあって、それが普段の馳さんのイメージからは想像もつかない(失礼(^^ゞ)犬への深い愛情に溢れたお話でとても好きでして。

今回も犬がメインのお話だと思って早々に予約してたらなんと!見事直木賞にノミネートされましたね(^○^)

「ソウルメイト」は色んな犬とそれぞれの飼い主のお話だったから、今回もそうなのかな?って思ってたんだけど、一頭の犬を通して最初から最後まで繋がっている話だった。

ちょびっとネタバレになるかもなので、嫌な方は次の余白まで飛ばしてください(^^ゞ

 

 

 

 

 

とにかく多聞が賢くて健気で不思議な魅力を持っている。

対して、ほんの一時的だけど多聞と出会って飼い主になるのはどこか破滅や死が近い人で(>_<)

震災後の仙台から始まったから、多聞はきっと飼い主さんを探して南に行こうとしてるんだろうとは思ったけど、途中でマイクロチップが埋め込まれてるのが分かって飼い主さんに連絡を取ろうとするんだけど取れず、これは行方不明のままか亡くなってるのか…じゃぁ多聞は何の為に南へ向かおうとしてるんだろう?って。

自分1人(頭)ではどうにもならない程になってようやく人に頼る多聞なんだけど、毎回毎回ボロボロになり過ぎで(>_<)

もっと人に甘えればいいのにって、だって出会った人達は多聞を助けるけどそれ以上に人の方が多分きっと多聞に助けられてる。

そしてそうまでして会いたかった人に会えた最後は良かったんだけど、悲しいのもあって。

だから私は「老人と犬」が1番好き、まぁこれも泣ける話だけど。

今回読んでて思ったのは、馳さんは犬に愛情があるだけではなく、きっと犬に対して敬意を持ってるよね。

あと東日本大震災から始まって辿り着いた熊本で再び大きな地震に遭う一家と犬を通して、決して風化させず痛みを負った人々を忘れてはならない、という思いを感じた。

ただ、「人という愚かな種のために、神が遣わした贈り物」とか「人の心を理解し、人に寄り添ってくれる。こんな動物は他にいない」ってあるけど、それはどうかな?

確かに犬はその持って生まれた種の特性として、元々群れで暮らすから例えば飼い主がボスとすれば忠誠心とかすごいし賢くて何かあれば懸命に助けようとしたりもする。

でも人の心を理解してる!とまでは言わないけど、猫だって鳥だって寄り添ってくれるよ!それは間違いない(少なくとも私はそうしてくれた猫や鳥を知ってる)

そしてそれは多分他の動物だって、人に飼われたり近くに居ればきっとそうだと思う。

まぁ、猫や他の動物が例えば多聞みたいに仙台から熊本まで行けるかって言ったら難しいけどさ。

確かにそういった行動できる能力というのも兼ね備えてるという点では抜きんでているのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

ただの犬と人間のお涙頂戴感動話!ではなく、人間の嫌な部分暗い部分も描かれた骨太な話だから犬が好きでない人でも読めると思うというか一読の価値アリだと思います。

 

あと、読んでて沢木冬吾さんの「約束の森」を思い出した!

多聞もとても賢くて素敵だけどこの「約束の森」に出てくるマクナイトという犬が本当に賢すぎて、読んでて思わず鳥肌立ったくらい(笑)

読み返したいと思いつつ、どんどん新作とか読みたい本が溜まってしまうのでなかなか読み返せてないんだけど、とにかくずっと心に残っているお話です。

って違う本の話でスミマセン(^^ゞ

 


んー(-_-)

2020.07.07 Tuesday | 04:08

門前典之さん「エンデンジャード・トリック」読みました。

 

百白荘のゲストハウス(キューブハウス)で施工業者が、その翌年には設計者が亡くなる。

それぞれ事故・自殺に見えるが密室(施工業者の方は外ではあるが足跡が無い等の点から)だったこともあって、未解決のまま。

5年後、キューブハウスに翌日のウォーキング大会に参加する為泊まることになった4組の客の中に未解決事件の解決を依頼された探偵がいるのだが、更にそこで不可解な殺人事件が起こりー

 

んー、なんかこういうのが『本格的』っていうのかなぁ?

確かに作者が大学の建築学科を出られてるとかで、その知識が存分に活かされてるとは思うけど…なんかあまり現実的ではないというか…(>_<)

分かってしまえばまぁこーいうのもアリかとは思うけど、やっぱり唐突感がというかムリクリ感が否めない(^^ゞ

でもまぁ江戸川乱歩先生の「怪人二十面相」とかも、そういう「いやいや、ありえないだろ」とか「さすがにそれはないわw」みたいな奇天烈なトリックだったなwというのを思い出して、ある意味懐かしさを感じたというか(笑)

だから『本格的』というより『古典的』かな〜と思った、個人的には。

 

そしてトリック以上に「ないわwww」と思ってしまったのが、5年後に起こる殺人の方ね。

ネタバレしたら絶対面白くないから書かないけど、犯人や動機や諸々そんな都合のいいことばっかり、ありえないよー!って(*´з`)

なんかとりあえずまずトリックとそれを使ったインパクトある猟奇殺人、ありきでそれに合うように辻褄合わせまくったって感じ?

あとレヴューで少なからず書かれてるのだけど、なんか文章そのもの?が今一つ…(-_-)

以前の事件と今の事件でメインになる人物が変わるのはまぁいいとして、なんか唐突すぎてまるで全く別の小説始まったみたいな感じがしたし、特に前半がちょいちょいん?て引っ掛かるというか違和感を感じるとこがあったりして読みにくかった。

もちろん犯人側もだけど、シリーズ物らしい?主役の探偵(とその助手)とか、人物にもあまり魅力が無かった。

途中で読者に対する挑戦状的なのを挟むのもちょっと白ける。

ま、あくまで個人的な感想ですが、私にはあまり合わなかったかな?申し訳ないけど。

もちろんミステリーとかって推理しながら読むのが楽しい訳だけど、なにもペンを片手にメモを取りながらよーし、トリック解いてやるぜカモーン!!て読んでる訳じゃないし、そもそもそこに重点を置いてないから(^^ゞ

あくまで自分がその中に登場するがごとく自然に読み進めていく内にあれ?ちょっと待ってさっきのなんかちょっと…とかなってトリックや犯人を予想して、当たってたらほら〜やっぱり〜!とか外れてもへ〜そんなトリックだったのかぁ〜ってなるくらいの、程よい感じがいいと思うわ。

もちろん、前のめりでトリック暴いてやるぜ!って時系列の表とか図とかじっくり見る人にはいいんじゃないかな(^^ゞ

 


それそれ!分かるー!!(^○^)

2020.06.26 Friday | 12:59

山田詠美さん「4 Unique Girls」読みました^^

 

雑誌「GINGER」で連載されているエッセイをまとめたもの。

私は普段あまりエッセイは読まないのですが、昨年読んだ詠美さんの「つみびと」が内容というか小説そのものももちろん良かったんだけど、なんか文章?がすんなり入って読みやすかったので合う方かも!と思って。

 

仕事で会った人、TVで見かけた人、食事や散歩途中で立ち寄った店で近くに座った人ーに対しての詠美さんの内心の突っ込みがもうそれそれ!分かるー!あるある!という共感だらけで、時々思わずぷっと吹き出しながらさくさく〜っと読んじゃいました。

細かいところを挙げるとキリが無いのですが、おおむね『弱い犬ほどよく吠える』じゃないけど、自分(に自信)が無かったりする人ほど、他のことでアピールするっていうねw

例えば人脈(業界の人や有名人や社会的パワーのある人といかに知り合いか)とか、モノ(ハイブランドのバッグをこれ見よがしに見せびらかすー、いや鮨屋のカウンターに置くんじゃねぇよwwwっていう)とか、若く見られるのをガキって言われてるみたいだから嫌だ!と遠回しに若く可愛く見られるアタシ!をアピールする年相応に見えるアラサー女のイタさとか。

しかもそれをする人は、話している相手だけではなく周囲に対しても聞かせたい様で大抵が必要以上な大声っていうねw

どんなマウントだよwwwみたいな。

詠美さんも言ってるけど、本当に好かれている人間は好かれている自慢なんかしないし、本当に良い仕事をしている女(人)はことさら自分のすごさを語ったりしない、んだよね。

「自分はさぁ変わってると人はよく言う でも犬だってそれぞれ違うよ 見ればみんな犬だけど」(by それじゃまたね/SMAP)な訳よ(笑)

本当の金持ちは金を持ってることをひけらかさないし、本当に人の上に立つ立派な人ほど偉ぶらない、謙虚なんだよ。

詠美さん曰く「(有名人や社会的パワーのある人々と)付き合うに足る自分を吹聴する時、その人の自慢話は品性を失う」ホントこれ、要は『品』なんだよねぇ。

あと特に共感したのが、私も「お客様は神様」だとは決して思っていないけど客が傍にいるのに「従業員同士でくっちゃべってるのってプロとしてどうなの?」とか「目の前の客にはにこりともしないくせに、横に倒してカゴに入れるのをお寝かせしてもかまいませんか?と商品に対して敬語を使う」とか「売り物の本の上に飲みかけのコーヒーを置く奴」とか。

「人間関係ってギヴ・アンド・テイクだからこちらが投げたボールを相手が返してくれてこそ」「女同士っていいよね!女友達最高!だけど、だからこそメンテナンスが必要」ってこと。

「アンチエイジングという概念自体理解ができない」「お洒落ワールドの中で生まれるボキャブラリーの数々が時々本当に解らない。本当に皆口に出して使ってるの?」とか…特にコレに関しては、私も以前ここで書いたことがあって何の言葉かはもう思い出せないんだけど(^^ゞ 

普段ファッション誌なんかほとんど読まないんだけど確かトンかせくしーが載ってるからって買ったのを、せっかくだからと他のPを読んでた時やたらと繰り返し出てくる言葉があって、その言葉自体も違和感あったし私はその言葉はその雑誌でその時始めて見たしその時点で流行ってる感じもなかったのに、あんまりにも繰り返し使ってて「どう?次に流行る言葉ウチの雑誌で作ったの!いいっしょ?みんな使って流行らせて!」みたいな意識が透けて見えるし必死かよ!と思って笑ったんだよね〜w

あとは世間を騒がす不倫騒動や報道で、不倫について詠美さんは「人を非難できるような立派な人間ではない」し「男女関係は何でもアリだと思ってるので妻子持ちとどうにかなるのがけしからん!とも思わない」けど、往年の純愛系不倫映画を引き合いに出してデ・ニーロくらいのレヴェルでもない男がwwwみたいに痛烈に皮肉ってるのが笑えた。

まぁ総じて『実るほど頭を垂れる稲穂かな』で、私の座右の銘でもある『過ぎたるは及ばざるがごとし』

本当に昔の人はよく言ったもんだねと。

でもここで挙げられていることは全て『情けは人の為ならず』(もう1つの座右の銘)、つまり自分にも返ってくるという自戒の意味も大いに込めて心に留めておかないとな、とは思いました!

 

最後に1番刺さったのが詠美さんのお母様が詠美さんと妹さんに掛けたという言葉「誰かの出掛けに絶対に喧嘩をしてはいけません。怒って人を送り出したりすると、その人に何かあった時、一生後悔するのよ」

私が両親を亡くした時、2人とも末期の癌で入院していて、意識が無くなる前最後にした会話を思い出すと喧嘩をした訳じゃないけどもっと思いやり持って笑顔でいられなかったかな?と思うんですよね。

昨日ちょうど母の命日だったんだけど、亡くなって17年経つ今でも後悔が全くないということはないしこのタイミングでこれを読んだのも何かの縁なのかな?身に沁みました。

私自身は今特に送り出す人もいないけど、大事な友達と会って別れる時は気を付けようと思いました!


ねこだまり

2020.06.24 Wednesday | 00:26

猫をテーマにした時代小説アンソロジー「ねこだまり」読みました!

 

私は宮部みゆきさんが好きで、昔宮部さんの「本所深川ふしぎ草紙」を読んでから時代小説も面白いなぁって好きになって、読むようになったんですよね。

で、これは好きな猫がテーマだし宮部さんが書かれてるし、ということで他の作家さんは多分初めましてかな?

猫といっても出てくるのが本物の猫ばかりではなかったりして、それぞれすごくカラーが違っていて面白かった。

宮部さんのは怪談って感じだったし、諸田玲子さんのも猫は出てくるし重要な役割ではあるけど特に名もないような感じだったし。

ちゃんとした猫でいいなと思ったのは田牧大和さん「包丁騒動」に出てくるオスの三毛猫サバとその妹分さくらかな。

折口真喜子さん「踊る猫」は本物はそれこそ本当にチラッとで主に絵の猫の方がメイン?なんだけど、出てきたのが実在した絵師円山応挙と俳人与謝蕪村だったのがなんか面白かった!

特に蕪村さんは最初から蕪村さんだったし私も分かっていたけど、日本画はさほど詳しくないので円山応挙さんが最初ピンと来なくて(^^ゞ

なんでも足のない幽霊画を描き始めたのが円山さんと言われてるそうですね、日本画に詳しい方なら岩次郎として出てきた最初から気が付いたのかもしれません。

実際2人に交流があったのかフィクションなのかは分かりませんが(一応同年代に生存されてる)なんかもし本当にこうだったらいいのにな〜って思える関係で良かったです^^

実在の人物と言えば森川楓子さん「おとき殺し」にも歌川国芳が出てきたな。

でも猫と会話が出来ちゃうというまぁ創作ならではの荒唐無稽で笑える設定(国芳が、ではないですw)にも関わらず、とても切ないというかやるせないお話だった(>_<)

諸田玲子さん「お婆さまの猫」もちょっと切ないところがあったけど、それでも全体的には小気味いい爽やかな感じだったのは主人公によるところが大きいのかな?

同様に西條奈加さん「猫神さま」もこの中では軽快というか明るさがあって、お話し自体も読みやすかった。

宮部さん以外は初めてだったけど、どの方も元々書かれているシリーズの番外じゃないけど短編って感じだったので、彼ら彼女らが出てくる他のお話もまた読んでみようかな?


世界遺産?修道院?

2020.06.21 Sunday | 00:12

安壇美緒さん「金木犀とメテオラ」読みました!

 

北海道に新設された中高一貫の女子高。

東京から来た宮田と地元出身の奥沢は、常に成績トップを争う相手でお互いを強く意識する。

無いものねだりではないけれど、見える範囲でお互い相手の方が恵まれていると感じて内心羨ましかったり妬ましかったりする。

でも本当はそれぞれ家族?家庭環境?に問題があって、友達にさえ(思春期だから友達にこそ、でもある)抱えた悩みや葛藤を打ち明けられない。

そして彼女たちを取り巻く友人達にも、それぞれ悩みや葛藤がある。

そんな女子高生たちの数年のお話

 

宮田も奥沢も結構ヤバイ親で、でもどんな毒親であろうとまだ親の庇護下で何もできないし、その呪縛を解くのはなかなか難しい。

それでも瑞々しく輝いてるほんの数年の少女時代。

そして自分の未来を変えるのは、やっぱり自分だけ、自分次第ーなんだよね。

去年読んだ宮西真冬さんの「友達未遂」もそうだったけど、女子高っていうと陰湿さだとかそういうマイナスイメージのレッテルを張って思い込んでる人がいるけど、私も女子高出身でここでも何度も書いてるけどホントそんなことないから!

案外悪くないんだよ?マジで。

そもそも性別なんか関係ないし、大人になったって陰湿な人は陰湿で、陰口をたたく奴は陰口をたたくんだよ。

とにかく、そういう先入観を持って読んでるだろう人をいい意味で裏切ってくれてるのは良かったね!

 

あとはそんな爽やかじゃなく思ったより重めの話だけど、最後の方で出てきた所がもう!このお話のキモであり、1番伝えたかったことだと思ったんだよね。

レヴューとか見ると「絶対大丈夫。人が思うよりもずっと、この世で奇跡は起きるから」ってところを挙げてる方が多いんだけど(帯とかでも抜粋されてたから余計だと思うけど)私的には ⇓ の方がグッと刺さったよ。

 

「私に、私だけの恐れや災いがあるように、宮田にもきっとそれがある。どうしてたったそれだけのことを、想像できずにいたのだろう?孤独で辛くて怖いのは、この世で自分だけだと思っていた。」

「不安も、恐れも、孤独も、緊張も、自分ひとりの持ち物ではないことを知ったから。」

 

当たり前のことなのに忘れがちなことだと思う、肝に銘じておかないと。

 

そうそう、今回のエントリタイトル、本のタイトルの“金木犀”はこの話においてある意味“奇跡“の象徴なんで分かるんだけど“メテオラ”が分かんなくて、ネットで調べたらギリシャの世界遺産の修道院てのしか出てこなかったもんでそれで(^^ゞ


ホッとする

2020.06.17 Wednesday | 04:31

黒田研二さん「家族パズル」読みました。

 

厳格な父が亡くなり、6年もの間音信不通にしていた家に戻った夏彦

癌で入院していた父が、雨が降っているにも関わらずわざわざスーツに着替えて、でも靴は履いていない状態で病院の庭で倒れていたのを発見されたのは何故なのかー? という「はだしの親父」を始めとする5つ家族のお話。

 

どれも悲しみの裏に隠された家族(親)の深い愛情とリスタートの話で、まぁありがちというか…な気もするけど、素直に読み終わってホッとするというか、なんか時々はこういうの挟んで浄化されたいというか(笑)

どこか歪んでいたり残念なことにハナから親としての自覚がなかったり我が子に対して愛情が欠落している人ももちろん少なからずいるけど、でも大多数の親はやっぱり圧倒的な愛情を子供に対して持っているんだよなぁって思えて安心するっていうか。

いつも書いてるけど、いくら家族だろうと血が繋がってようと、合う合わないはあるし、何も言わなくても理解してもらえるとか受け入れてもらえるとかはないんだよ。

本当は家族だからこそ思いやりが必要だったりするのに、どこかでやっぱり甘えみたいなものがあってちゃんと言葉にしなかったりして誤解やすれ違いが生じたり。

あるいは赤の他人なら無視すれば、相手にしなければ済むことでも、身内ではそうはいかなかったり身内だからこそ許せないこともあったりで。

でも人はいつからでもちゃんとやり直せる、多分。

自分自身の人生も、人との関係も、気付いた時からきっと。自分次第だけど。

「神様の思惑」はちょっと腑に落ちないというかあまりにも切なくてちょっとん〜(>_<)て感じだったけど、「タトウの伝言」は面白く読めて、書下ろしの「言霊の亡霊」は子供の頃の感情がかなり痛くてちょっと嫌だったんだけど、お話自体は途中あ〜ミスリード的だなってオチが読めちゃう感じがちょっと残念だったかな(^^ゞ

「我が家の序列」もわりとライトで面白い感じだけど、最後はちょっと泣いちゃった。「はだしの親父」も。

この2作が特に好きかな^^

 


続きが…(>_<)

2020.06.14 Sunday | 16:21

服部まゆみさん「最後の楽園」読みました!

 

とある作家が、動物園の飼育員をしている息子から『ガラスのような蛇』を探していた友人の博士が行方不明になっている話を聞き、気になって仕事がひと段落した休暇も兼ねて件の島へ行ってみることに。

そこは初冬でも暖かな気候、のんびりした空気、穏やかな島の人たち、まさに「最後の楽園」と呼ぶにふさわしい島だったがー

という表題作を含めた17編の短編集

 

ってことだったんだけど。

いやいやまぁまぁの長さ(中編)のお話もあって、ツイにも読んでる途中でチラッとあげたんだけど、約500Pもあって中身は面白くてサクサク読めるけど物理的に重くて疲れちゃう厚さ(約4僉砲世辰(^^ゞ

あと内容紹介に「ゴシック・ミステリ」とあって「ゴシック・ホラー」なら聞いたことあるんだけど…?とどんなもんかい?と気になったのもあってw

ちなみに私がイメージするゴシック云々は、ちょっと暗くて中世的な怪しく耽美な感じかな?

で、読んだ感想はやっぱりミステリはミステリ、でゴシック的な要素のお話はホラーっぽいって思ったかな?

ここからはネタバレになるので嫌な方は読まないでくださいね!(オチを言っちゃってるw)

表題作はゾンビだし、狼男だったり吸血鬼だったり、ドッペルゲンガーだったりw

あと何故か金田一耕助が主人公の話もあったり。

こういうのってパスティーシュっていうんですかね?

まぁ私的には同人(二次創作)って感じですけど(笑)

でも嫌いじゃないです、えぇ。

どれも面白かったですが、私は「Happy birthday to me」「怪奇クラブの殺人」「松竹梅」(金田一耕助が出てくる話の内の1つ)、「石段」が好きです。

そして画商「幽玄堂」シリーズとでもいうんでしょうか、の「骨」と「雛」2作が面白いしすっごい好みです!

まさに正統派の和ホラーって感じ。

ただ、エントリタイトルでも書きましたが、実は服部先生は12年前に亡くなっていて、続きが読みたくても読めないのが本当に残念です(>_<)

あ、そうそう今回装丁も服部先生が自分で描かれた絵だそうで、お話の雰囲気にも合ってるし繊細でとても素敵です!


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